「わたしたちの持つ生命力は本来素晴らしいものだ。受精によって
生命が誕生し、細胞分裂が繰り返され、やがて一個の生命体になっ
てゆく。赤ん坊として生まれ、成長し、やがて大人になる。その過
程はどんな高層建築よりも優れた創造だ。生命の営みの複雑さ、高
度さ、力強さ、素晴らしさには、どのような人工物も追いつくこと
はできない。
これは、人間だけに限ったことではない。地球上のあらゆる生物が
皆同じような素晴らしさを持っている。哺乳類も爬虫類も、そして
植物も、生き生きとした生命力を秘めているのだ。生命誕生のメカ
ニズムだけでなく、自然治癒力もまた持っている。
生き物だけではない。地球そのものもまたひとつの生命体だ。光や
雨を降らせる空、大地を潤す水、植物を育む土。植物は酸素を生み、
食物として多くの生き物を養い、また、枯れ草や排泄物として土を
肥やす。
食物連鎖によって生命が循環し、わたしたち人間もその恩恵の中で
暮らしてる。地球はそうした連鎖によって、みずみずしい生命を保
っているのだ。
その地球も宇宙の一員であることを忘れてはいけない。地球は太陽
の周りを回り続け、大きなエネルギーをもらっている。太陽系は銀
河系のほんの一粒の存在だ。銀河系の直径は十万光年あり、約二千
億個の恒星(太陽)を擁している。それぞれの太陽のまわりには地球
や土星のような惑星が無数に回っていることだろう。
そして、この巨大な銀河系も宇宙のほんの一粒にしかすぎない。宇
宙空間には数多くの銀河や星雲が存在しており、宇宙はいったいど
こまで続いているかもわからない。さらに、宇宙空間は膨張を続け
ており、各銀河の距離は広がり続けているのだ。動くこと、成長し
続けることは生命の証(あかし)だ。
宇宙にもまた生命力があるのだ。」
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